ウーマクー娘と行く動物園と花鳥園

3月30日、この日はお転婆娘を王子動物園へ連れて行った。私自身、動物園に行くのはかれこれ15年ぐらいぶり、娘にとっては初めての動物園である。阪急電車に揺られて動物園を目指すのだが、途中の三宮・春日野道駅間は、かつて私のホームグラウンドでもあった地域で、車窓から見る街並みの変貌には驚かされた。その一方で、高校通学で毎日のように利用していた、かつての最寄り駅・阪急春日野道駅のホームがまったく変わっていなかったのはなんだか、ほっとするものがある(阪神の春日野道駅は大変貌を遂げたというのに)。

王子公園のソメイヨシノ

ところで、母から今年は桜の開花が遅いと聞かされていたのだが、王子動物園近辺の桜はポツポツと花をつけていた。ソメイヨシノの花を見るのも、5年ぶりになる。なぜなら沖縄にはソメイヨシノはないからだ。ちなみに、この日の夕刊によると神戸でも桜の開花宣言が出たそうだ。

さて、娘との動物園であるが、落ち着いて動物を見たのは、最初に見たフラミンゴと途中のアシカの水槽だけで、あとはわが道を行く"素通り"状態であった。私も楽しみにしていたジャイアントパンダは2頭とも背中を向けて寝転がり、見たという感じはしなかった。神戸在住の友人によると、あのパンダはほとんど寝転がってばかりで、起きて何かしているところを見るほうが珍しいとのことだ。そういえば昔、王子動物園へコアラを見に行ったことがあるのだが、コアラ舎で20分も粘ったにも関わらず、コアラはユーカリの木にしがみついたまま微動だにしなかった。当時「これならぬいぐるみを見たほうがまし」という感想をもったものだ。珍獣はそういうものなのだろうか。私が中学生のころ、ポートピア'81で見たパンダはよく動き回ってサービス精神旺盛であったような気がする。

そして、締めくくりに童謡や絵本で興味を示していた象を見せたのだが、娘は自力歩行に疲れ果て、私に抱っこされたまま、チラッと見ただけで、そのまま居眠りしてしまった。結局、1月に行った美ら海水族館での観覧態度とほとんど同じであった。1~2歳児に動物などを見せるのは無駄なことだったのだろうか。

しかし次の日に行った「神戸花鳥園」では意外な反応があった。神戸花鳥園はポートアイランド二期にできた花と鳥の展示施設で、温室の中に珍しい鳥が放し飼いにされている。ここで娘は木のてっぺんに止まっているカラフルな色の鳥を見つけては指をさして「チュッチュッ」などと呼び、また羽を休めている孔雀に近づいては口ばしや尻尾をつかんだりして、やや強引な"ふれあい"を楽しんでいた。娘の攻撃に孔雀も口ばしで指をはさんだりして反撃してきたが、娘はまったく痛くないのか平然としていて、逆にその口ばしに石ころを噛ませたりと相変わらずのお転婆ぶりを発揮していた。この様子は一部始終、ビデオカメラで撮影したので娘が婚約したときにでも、未来の夫になる人物に見せてやろうかと思っている。