Gmail for your domainをVALUE DOMAINで使う

昨日、「Gmail for your domain」の招待状が届いた。招待状といってもGmailの招待状とは違い、自分で応募して招待状をもらうのだが、応募して約1ヶ月で招待状(beta tester invitation)が届いた。

「Gmail for your domain」とはGmailのメールサーバーを独自ドメインに割り当ててくれるサービスで、希望者は「beta tester」...つまり「Googleのメールサーバーの実験台になりたい」という条件で申し込む。しかし、これまで「Gmail」(いちおうこれもベータバージョン)を使ってきて不都合もないし、それどころかプロバイダのメールよりも高機能なため「beta tester」といっても普通のメールサーバーよりも遜色ないサービスが期待できる。

以前「Gmailを独自ドメインのメールボックスとして使う」という方法を紹介した。しかし、この方法は見かけ上、Gmailを独自ドメインのメールアドレスで使う方法であり、実際はメール転送を利用しているため、2つのメールサーバーを経由することになるうえに、メールヘッダーの「sender」にGmailのアドレスが表示されるなどスマートな使い方ではなかった。

「Gmail for your domain」では転送ではなく、直接、Gmailのサーバーを独自ドメインのメールサーバーとして使え、また1件につき2GBのメールボックス容量は当然のこと、チャットやウェブクリップなど「Gmail」と同じ機能を利用できる。英語版にすればカレンダー機能も利用できる(ちなみにGmailの招待権はつかない)。また1ドメインあたり最大25個のメールアドレスが持て、なおかつメールエイリアス(Gmailでは「ニックネーム」と呼ばれるが、いわゆる「別名メールアドレス」のこと)も持て、「Catch all」(どんなメールアドレスのメールが来ても受信できる機能)にも対応している。

備忘録として「VALUE DOMAIN」で使う場合の設定手順をまとめておきたい。

  1. 管理画面へログイン
    1. 招待状に書かれている設定画面にログインする。英語の画面であるが、ここで管理者用のメールアドレスとパスワードを決めて、ログインする
    2. この記事を書く前日までは管理画面は英語だけであったが、今朝、アクセスしたところ日本語の画面になっていた
  2. DNSサーバーの設定
    1. 「MX レコードを変更」という画面が出てくるので「MX レコードの変更」をリンクを開く
    2. VALUE DOMAIN」で取得しているドメインの場合「eNom」という業者のDNSサーバーの設定が表示される(eNomとはVALUE DOMAINの上位業者)
    3. eNomの設定画面にログインするような説明があるが、VALUE DOMAINにログインし「取得ドメイン一覧」→「DNSレコード/URL転送の変更」を開く
    4. 今回、招待状が来たドメイン名を選び「DNS情報変更」画面を開く
    5. 既存のメール関係の設定を消して、Gmailの説明画面どおりのメールホスト名を入力する。7個のホストを入力することになっているが、eNom以外の設定を見る限り、上位5個まで入れておけば6番目(Pref=60)、7番目(Pref=70)は設定しなくでもよさそうである。
      • 「VALUE DOMAIN独自のネームサーバー(国内)」を利用している場合は下記をコピーして貼り付けるだけでOK
    mx aspmx.l.google.com. 10 @
    mx alt1.aspmx.l.google.com. 20 @
    mx alt2.aspmx.l.google.com. 30 @
    mx aspmx2.googlemail.com. 40 @
    mx aspmx3.googlemail.com. 50 @
    mx aspmx4.googlemail.com. 60 @
    mx aspmx5.googlemail.com. 70 @
    txt @ v=spf1 include:aspmx.googlemail.com ~all

    ※2006年11月22日追記
    ・サブドメインで運用される場合は@をサブドメインにしてください
    ・「TXT」レコードの説明については所有ドメインの偽装メールを防ぐ~SPFレコードの設定をご参考ください
    ※2007年11月6日追記
    CNAMEレコードで「ドメインの所有権を確認」をされる場合はGoogle Appsの「ドメインの所有権を確認」攻略法をご参考ください

    1. VALUE DOMAINの設定画面の「変更」ボタンを押し「正常に変更しました。」とでれば、第一段階はクリア
    2. Gmailの管理画面で「ダッシュボードに戻る」のリンクを開くし、管理画面のトップページに戻る
      • まだ「MX レコードを変更」や「アカウントのステータス 保留」と出るが、DNSが浸透するまで1日程度待つ。私の場合は1時間程度で有効になった
      • その後、正しく設定が反映されると管理画面(ダッシュボード)の「MX レコードを変更」の画面が消え「アカウントのステータス 有効」と出る
  3. Webメール画面
    1. すでに管理者用メールアドレスを作成しているので、右上の「受信トレイ」をクリックするとお馴染みのWebメールの画面になる
    2. メールソフトでも使えるようにするには「設定」画面からPOPを有効にする。その他の設定、操作は「Gmail」と同じ
    3. メールアドレスを追加する場合はWebメールの画面から「このドメインを管理」をクリックし「ダッシュボード」に戻り「ユーザーを作成」のリンクから追加する
  4. メールソフトの設定
    • 受信メール、送信メールサーバー共に「Gmail」の設定と同じ。ただしアカウントはGmailのアカウントではなく、独自ドメインのメールアドレスとなるので要注意