20年前の大安亭市場

沖縄では見ることはできないが、関西では阪神電車のテレビCMが話題になっているという。特に今月のCMは20年前まで住んでいた自宅に近い「大安亭市場」が舞台。昨年12月に帰省したときにブラッと立ち寄ってみたが、サトエリも来ていたなんて...ではなく、このテレビCMのテーマは「20年目の笑顔」。

20年前の1995年といえば「阪神・淡路大震災」があった年。テレビCMのコンセプトの原点である20年前の大安亭市場へタイムスリップしたい。

大安亭市場 1995年1月26日撮影

大安亭市場 1995年1月26日撮影

本稿の写真は1995年1月26日の大安亭市場である。兵庫県南部地震発生から約10日後である。このあたりの建物も半分近くは全半壊。1枚目の「太田漬物店」の写真は、店の後ろの建物は1階が崩壊し、2階部分が背後に見えている。店が崩壊しつつも明日に向かって店を再開するバイタリティは、今も見習いたいものである。

大安亭市場 1995年1月26日撮影

この写真は大安亭歩道橋の近く。当時は「上大安亭商店街」(現在の「サンロードクニカ」)と呼ばれていた商店街の角で撮影したものである。地震発生からわずか10日、いったい誰が貼ったのだろうか。この言葉に励まされた人は多いはずである。

なお、阪神電車のテレビCMでは最後に大石駅が出てくるが、大安亭市場の最寄り駅は春日野道駅である。

※本稿の写真は拙著『阪神大震災・神戸からの報告書』(1995年3月、データハウス刊)に掲載していたものです。
上から85ページ(表紙帯にも掲載)、234ページ、141ページに掲載。