共有フォルダがある端末でのカスペルスキーの設定

我が家にはノートパソコンが3台ある。私と妻のパソコンのほかに、私が神戸にいた頃に使っていたVAIOがあり、これを娘のおもちゃとして使わせているのだが、ここ1年ほど、娘が私がメインで使っているパソコンでDVDやYouTubeで子供番組を見たりするため、娘にあげたVAIOを私が使うことがしばしばある。

3台のパソコンにはそれぞれに共有フォルダを設定しており、それぞれのパソコンで各共有フォルダにアクセスできるようにしている。たとえば私が娘のVAIOを使ってファイルを作成したり、ファイルをダウンロードする場合、私が本来使っているパソコンの共有フォルダにファイルを置くといった使い方ができるため、何かと便利なのだ。

昨日、自宅に無線LANを導入した。これまで最大で3台のパソコンがインターネットにアクセスしていたことから、部屋中にLANケーブルが入り乱れ、しかも娘がパソコンに飽きてうろうろし始めるとケーブルに足を引っかけて、パソコンからケーブルが外れることが頻繁にあった。そこで無線LANの導入にいたったのである。無線LANは簡単に使えるようになったのだが、私が使っているパソコンで、それぞれのパソコンにある共有フォルダにアクセスできなくなってしまった。また妻のパソコンと娘のVAIOからは双方の共有フォルダにアクセスできるが、これらのパソコンのネットワークから私のパソコンが見えない状況になった。つまり私のパソコンは無線LAN越しにインターネットに繋がっているが家庭内LANから閉め出されている状態になっていたのだ。どうやら私のパソコンのファイアウォールの設定が変わってしまったようである。

私のパソコンにはセキュリティ対策として「カスペルスキー」が導入されている。有線のLANのときは設定などしなくてもそれぞれのパソコンの共有フォルダにアクセスできたが、無線LANにするとカスペルスキーが勝手に、より強固なセキュリティ設定にしてしまうようだ。設定を変えようと、ファイアウォールの設定を確認すると泣きたくなるほどの設定項目が出てきた。

カスペルスキーの公式サイトのFAQにはこれといった解決策がなく、Googleで検索しても「カスペルスキーはセキュリティに厳しいので、アンインストールしないと解決しない」と解説したページが複数出てきた。設定も古いバージョンのものを見つけることはできたが、私が使っている最新の「インターネットセキュリティ2009」のものが出てこない。設定画面や表示項目もかなり違うため、古いバージョンの設定方法は参考にできなかった。

それでは、1つ1つ設定を外しながら試すしかない。そこで導き出した解決策が下記である。

  1. タスクトレイにあるカスペルスキーのアイコンをダブルクリックすると設定画面が開くので、左側の「プロテクション」にある「システム監視」を選択する
  2. 右側にシステム監視のメニューが表示されるので、中ほどにある「ファイアウォール」を左クリックすると出てくるメニューで「設定」を選択する(下図参照)

カスペルスキー設定画面

  1. 「アプリケーション、ネットワークの動作の監視や未知の驚異からの保護を設定します」の画面が開くので、画面中央の「ファイアウォール」の項目内にある「設定」ボタンを押す

カスペルスキー設定画面2

  1. 「アクセスルール」の画面が開くので「パケットルール」タブを選択する。「処理」の欄に×が付いている項目のうち、設定変更するのは下記の2か所。
    • local services (TCP)
    • local services (UDP)

カスペルスキー設定画面2

  1. 「local services (TCP)」を選択後、下の「編集...」を押し「パケットルール」の画面を開く。ここで下記の設定を行い「OK」ボタンを押す
    • 処理 = 「許可」にチェック
    • ネットワークサービス = 設定不要
    • ネットワークアドレス
      • 「選択したネットワークゾーン」にチェックし「ローカルネットワーク」を選択する
  2. 手順4の要領で「local services (UDP)」を選択し、手順5と同じ設定を行う

カスペルスキー設定画面4

  1. 以上の設定が完了したら、開いている画面はすべて「OK」ボタンを押して閉じる。「OK」ボタンがない画面では右上の×印で閉じる。
自分のパソコンから別のパソコンの共有フォルダへアクセスでき、なおかつ、別のパソコンから自分のパソコンの共有フォルダにアクセスできれば設定完了である。もしこの設定でもアクセスできない場合は、別のパソコンのファイアウォールの設定の問題があるので確認していただきたい。