断水生活シミュレーション

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あなたはバリバリ働くサラリーマン。給料日前のある日、残業を終えてアパートの自宅へ帰宅したのは22時。家に入るなりあなたは、いつものようにトイレへ駆け込んだ。すでに22時を過ぎているが、トイレからの水は流れてくる。そう、タンクに貯まっていた水があったからだ。
さて、食事の用意であるが、自炊する気力もない。買い置きのカップ麺を作り、ふたを開ける。そしてお湯を沸かそうと蛇口をひねるが...水は出ない。

「明日、出勤前に鍋や薬缶に飲食用の水を確保しておくか」
仕方なく、冷蔵庫にある残り物で焼き飯を作る。食事が終わり、いつものように食器を片づけようとしたときに、あなたはふと気が付くのである。食器が洗えない。これも出勤前に片づければいいか。しかし出勤前はゆっくりと寝ていたいし、朝の支度もやっかいである。このような事態に備えて、ラップと紙コップを準備しておきたい。食器にラップで包み、その上に食べ物を盛る。食後はラップをはがすだけで後かたづけが完了。食器洗いに水を使わなくても済む。紙コップは飲料用のコップとして使う。

そして睡眠。寝る前にもう一度、トイレへ。後は書くまでもないだろう。震災時は近所の小学校のプールの水を大きなバケツに汲み、家まで運んで排泄物を流したものだが、今回のような断水では、この技を使うことはできないだろう。水が出ているときに湯船にある程度、水を張り、バケツで流すことをお薦めする

本稿では最悪の事態をシミュレートしているが、もし断水期間が終わると、私たちは無反省に湯水のごとく水を使ってしまうだろう。しかし、これでは慢性的な沖縄の水不足の根本的な解決にはならない。日頃からの節水を心がけ、限りある水資源を有効に使いたいものである。

たとえば

  1. 洗顔中は水を出しっぱなしにせず、洗面器に水をくみ、洗顔する。
  2. 食器などを洗う際、食器やフライパン等のしつこい汚れは、あらかじめ新聞紙などでふき取っておく
  3. 洗濯は風呂の残り湯を使う
...などなど。

ところが沖縄では風呂にはいる際、湯船につかるという習慣がなく、シャワーで済ます人が多いという。確かに沖縄の気候を考えると湯船につかるよりもさっぱりするのも事実である。1人暮らしの場合は、湯船につかる場合とシャワーにつかる場合、水の使用量はどちらにほぼ変わらないらしいが、家族が増えるにつれ、水の使用量は湯船につかる場合のほうが節水できる。また残り湯を洗濯用に使うことによって節水効果はさらに高まる。

もし今回の断水が長引く場合、もしかすると沖縄の人の生活スタイルが変わってくるかもしれない。夜間断水は3月29日から、毎日22時から翌朝6時に実施される予定。