沖縄と神戸で、沖縄戦当時の沖縄県知事・島田叡(あきら)氏の功績をたたえる動きが活発になっている。
島田叡県知事は神戸出身。その功績は、すでに当ブログで取り上げている通りで、沖縄戦を知る人にとっては「沖縄の島守」と崇められているものの、その功績をたたえる施設は糸満市摩文仁にある「島守の塔」のみで、具体的な功績を知ることができる施設・展示は沖縄県内に存在しない。
その一方で、昨年夏にはTBS系全国ネットで島田叡県知事のドキュメンタリードラマが放送され、その名は全国区となった。
2月8日の『神戸新聞』によると、学生野球の名手でもあった島田叡県知事をたたえ、沖縄の野球関係者が「島田叡氏事跡顕彰期成会」を立ち上げ、那覇市の奥武山(おうのやま)公園に多目的グラウンドを利用して島田氏の名を冠した少年野球場を整備し、公園内に顕彰碑などを設ける計画を提案。この動きに、神戸でも署名活動が始まっているという。
これに答える形で、昨日の琉球放送のニュースによると翁長雄志(おながたけし)那覇市長は前向きに検討したいとのことだ。
奥武山公園にはかつて、兵庫県民の募金などで1975年に建設された「沖縄・兵庫友愛スポーツセンター」という施設が存在していた。この施設建設のきっかけも、島田叡県知事が兵庫県出身であったことにある。2007年に老朽化で取り壊され、今は記念碑のみが建っている。
『神戸新聞』の報道の通り「島田球場」が実現すれば、友愛スポーツセンターに続く施設であり、より具体的に島田叡知事の功績が記録される施設になると思われる。
沖縄県に住む神戸出身者の一人として、是非、実現してほしいと願う。