壊れたノートパソコンの内蔵ハードディスクを再利用する

神戸にいたときから愛用し、今では親子2代で使っていたVAIO-QRがついに起動しなくなった。形が独特で愛着があった機種だけに修理も考えたが、これから使い続けるにはスペックが厳しいこともあり、やむなく廃棄することとした。

さてノートパソコンを廃棄するにはセキュリティの観点からハードディスクに入っているデータを消さなければならない。自分で作った文書や、インターネットの閲覧履歴、パスワードなどの情報は、オンラインでなくても流出、悪用される危険がある。ハードディスクを抜き取った上で廃棄する必要がある。抜き取ったハードディスクは読み取られないようにして廃棄したい。

しかし、である。ただ起動しないだけであれば、壊れたノートパソコンのハードディスクを再利用ことはできないだろうか。そこで見つけたのがノートパソコンの内蔵ハードディスクをUSB接続の外付けハードディスクとして再生できる「ハードディスクケース」である。楽天市場などで探すと安いものでは5~600円ぐらいで購入できる(沖縄在住の私の場合、下手したら送料が高くなる場合もあるので品物よりも送料で吟味したのだが...)。

購入前に確認したいのは、ノートパソコンに内蔵されているハードディスクの大きさや接続形式。実際にハードディスクを取り出すとラベルに「2.5inch」とか「IDE」「ATA」等と書かれているので、これらを元に品定めをする。

今回、私が選んだものは2.5インチのIDE接続タイプの内蔵ハードディスクを外付けハードディスクとして使用できる「Scythe(サイズ) KMZ2-25IDE」というハードディスク用外付けケース。楽天市場内の業者から送料込み845円で購入した。

Scythe KMZ2-25IDE

これには既に取り付け用のネジと専用ドライバが付属しており、比較的簡単に取り付けができる。作業としてはケースのふたの部分にある取り付け口にハードディスクを取り付ける。この作業にはネジは不要である。そしてふたの部分に付けたハードディスクをケースに取り付け、ネジで固定する。これで作業は終わりである。

Scythe KMZ2-25IDE

あとはパソコン本体にUSBで接続するのだが、USBケーブルはケースに付属している二股タイプのケーブルを使う。つまりパソコン側のUSB端子の2個必要になる。パソコンにつなげば、OSがWindowsXPやVistaであれば自動的に外付けハードディスクとして認識され、壊れたノートパソコンで使っていたフォルダ構成が確認できるようになる。過去に使っていたWindowsのフォルダや、プログラムファイルは起動することはできないので削除しておきたい。予め自分が作ったファイルなどはパソコン側に待避させて、フォーマットするのが手っ取り早いだろう。

このように再生されたハードディスクは、普通の外付けハードディスクのように常時パソコンにつながなくても、必要なときだけパソコンにつないでバックアップ用途に使ったり、USBメモリのように他のパソコンにつないで使用することができる。ノートパソコンが壊れたときには是非参考にしていただきたい。