右往左往のMovable Type 4

8月8日からブログツール「Movable Type 4」が発表された(以下「MT4」と略す)。当初は7月中旬発表だったが、一般ユーザーが参加してのベータテストが長引き8月発表となった。しかし、である。Movable Typeの製造元であるシックスアパート社で正式発表がなされたのは8日の16時、これにあわせてダウンロードできるのかと思えば、ダウンロードサイトとなっているECバイヤーズではまだバージョン3であった。個人無償ライセンスは金にならないこともあって後回しなのかと思いつつ、何度かダウンロードサイトにアクセスしたところ18時頃にメンテナンスの告知が出た。おそらく新しいバージョンを入れ替えているのだろうと思いつつ、翌日にダウンロードすることにしたが、翌日もやはりバージョン3のままだった。もしかすると...と思い、再度、ECバイヤーズで再手続きをしたところ、最新バージョンのダウンロードが可能となった。バージョン3の認証キーではダウンロードはできないようだ。

そしてセオリー通りファイルを全部入れ替え、ログインページにアクセスするとバージョンアップの画面となり、画面の指示に従っていくと、あっさりとバージョンアップが完了した。時間にして1~2分程度だっただろうか。そして、ログインすると噂では聞いていたが、その画面は今までとはがらりと変わり、戸惑ってしまった。

まず記事の投稿画面であるが、今回から「WYSIWYGエディター」が導入され、ちょっと文字に装飾したい場合はHTMLタグを直接書かなくても、ワンクリックでタグが挿入されるようになった。いわゆる一般的なブログサービスと同等の機能が実装されたことになる。しかしバージョンアップすると以前のバージョンの設定が引き継がれないようで、記事のファイル名を変更したり、公開日の指定をする箇所が初期設定では消えてしまっていた。これらは右側にある「表示オプション」のリンクを開き「公開」にチェックを入れることで表示されるようになる。しかも公開日はこれまでの文字入力だけではなくカレンダーでも指定できるようになった。また、文字の入力欄も大きくなったので、これらの点は使いやすくなった。

記事を書き終えて「確認」ボタンを押すと、なんと実際に公開されるページのスタイルで確認できるようになった。また細かいことだが投稿日の月や日が1桁の場合「08月09日」となっていたのが「8月9日」と表示されるようになった。

かゆいところに手が届くようになったMT4だが、私の環境(XREA+)ではうまく使えない機能もあった。
各ページにあるバージョンの表示だけでも書き換えてみようと「再構築」をしたところ、なかなか進まないのである。記事数は200も満たないにも関わらず...である。サーバーが過負荷になるような場合は、今までならサーバーのエラー画面が出たのだが、最新バージョンではそのまま止まってしまうことが多いようである。しかもその画面が無駄にリロードするようになっているので、止まっていても見た目は動いているように見えるから質が悪い。処理が止まっているかどうかはFTPソフトでアクセスし、再構築される予定のファイルの更新時間で判断し、最新の更新時間が5分以上前の時間になっていて、他のファイルが更新されていないような場合は処理が止まっていると考えてよい。また、処理中の目安となる横棒グラフが長時間止まっているようであれば、処理は止まっていると判断してよいだろう。

なお、MT4では再構築は「ブログ記事の一覧」のページから個々のエントリーごとにできるようになっており、再構築に失敗した場合は、再構築できなかった記事を指定して再構築できるので、失敗したからといって致命的なことは起こらないだろう。ただ、スタイルやレイアウト、タグを変更、追加したような場合、再構築がまともにできないとなると面倒である。記事が多い場合はダイナミック・パブリッシングにしたほうが妥当かもしれない。