「風見鶏ねっと」最大の危機!!

前回の記事「独自ドメインの危機管理」でも少し触れたが、1月31日の午後よりkazamidori.netドメインへのホームページ閲覧、メールの送受信が長時間にわたり全くできない状態になっていた。VALUE DOMAINの管理画面にアクセスすると「kazamidori.net」の管理情報が消えてしまっているではないか。すぐにVALUE DOMAINのサポートへ連絡し、一時は復旧したのだが、翌2月1日から再び同様のトラブルに遭い、それ以降、長期にわたりkazamidori.netドメインへアクセスができない状態となっている。

※1 この場合のDNS設定とはホームページやメールのサーバーと独自ドメインを繋ぐためためにある「ネームサーバー」と呼ばれるサーバーの設定

Google Analyticsのアクセス解析、XREAのサーバーログを確認したところ、2月1日午前5時以降のアクセスがほとんどないことがわかった。前日から問い合わせている件が、さらに悪化したことから、ログファイル等の証拠を添付して、VALUE DOMAINへ再三の事実確認をおこなったのだが、帰って来た返事は

通常は、24~48時間以内にご連絡差し上げておりますが、混雑時などはご返答までお時間をいただく場合がございます。現在、担当者が順次作業しております。ご返答まで今しばらくお待ちいただきますようお願い申し上げます。

のみで、まったく埒があかなかった。

管理画面からドメインの情報が消えてしまっているので、DNSの再設定も行えなえず、とりあえずWHOIS(ドメイン管理者情報)を見るとネームサーバーは

ns1.value-domain.com
ns2.value-domain.com
ns3.value-domain.com

になっていることから、2月1日14時に、DNSの設定情報を添付して「せめてネームサーバーにDNSの設定をお願いしたい」と依頼を行ったが、現在まで全く、何もしてもらえない状況が続いている(※2)。何しろメインで使っているメールが使えないのはつらい。

※2 おそらく「ns*.value-domain.com」のネームサーバーは、VALUE DOMAINの顧客管理システムと連動しており、何らかの事情で顧客管理システムから消えてしまったドメインのDNS情報はWHOISで指定されていても、単独で追加できないようである。ちなみに一般的なサーバー管理業者なら手作業で1~2分で追加、修正することができる。

幸い、WHOISが正常で、なおかつ移管手続きの連絡先メールアドレスが独自ドメインのものではなかったこと、そして移管手続きに必要なAuthCode(認証鍵)の控えも取っていたことから、VALUE DOMAINを通さずに他事業者への移管手続きができそうである。

ただ移転先の管理業者を探すにしても、現在のサーバー資源をそのまま引き継げることが最大の条件である。VALUE DOMAINと同じ業者が行っているXREAのサーバーには異常がなく、またメールサーバーとして指定しているGoogleのサーバーにも異常がないことから、これらのサーバーに独自ドメインを設定できる業者を探さなければならない。当然、移管費用も安価であることが絶対条件である。

すぐに、この条件に見合う業者を探し出したのだが、認証鍵があっても「ドメインロック(※3)」のシステムが今も生きているようで、この業者から移管申請を行ったところ、ドメインロックがかかっていて、移管できないとの回答が帰って来た。

※3 ドメインロックとはドメイン名を管理者の許可なく他のドメイン管理業者に移管させないためのシステムで、これがONになっていると他事業者へ移管することはできない。ただ2006年10月から、com、netドメインの移管には「認証鍵」が必要となったことから、ドメインロックは、それほど重要ではなくなった。ただしドメインのガードを固めるという観点ではドメインロックは有効と思われるが、管理業者の倒産やトラブルで自分のドメインが運用できない事態を考えると「認証鍵」の控えを取った上でドメインロックを外したほうがよいと思われる。

通常、ドメインロックを外す操作は、VALUE DOMAINの管理画面でチェックを外すだけなのだが、管理画面からkazamidori.netの情報が消えていることから、これすら行えないのだ。当然、VALUE DOMAINのサポートへドメインロックを外す依頼を行ったが、テンプレートの返事だけで、未だ対応してもらっていない。

今でもVALUE DOMAINのシステムは非常に優れたものだと思っている。手続きが自動化されていることから、格安で独自ドメインの管理サービスが提供できるのだろう。しかし、そのシステムで異常が発生したときに対応するのは人間である。トラブルが起こったときになんの対応もできないとは、せっかくの優秀なシステムも台無しである。

※この記事はmixiの日記で報告していたものを再編集して公開しています