娘の彼氏

1歳7ヶ月の我が娘、保育園の同じクラスに"彼氏"がいることがわかった。

さかのぼること2~3ヶ月前、保育園からの情報によると、娘とほぼ同じ月齢のS君が娘のあとをついて回っているが、娘はS君のことに無関心らしく、S君に目もくれず、自分の好きな遊びをしていたという。しかし最近の報告によると、熱烈なS君のアプローチに負けたのか、保育園の昼寝の時間にS君と隣同士で寝かせると、2人が顔を見合わせて声を掛け合い、なかなか昼寝をしてくれないそうだ。

今月に入ってから私が娘を保育園へ連れて行く機会が増えたのだが、ある日、教室に入ると真っ先にS君が笑顔で娘を出迎えてくれた。そしてS君が「あ~あ」と声をかけると、娘もS君の顔を見合わせ挨拶らしき仕草をして「あ~あ」と声をかけ返していた。

その翌日も娘を保育園へ連れて行くと、S君といつものように挨拶を交わしていたのだが、この日はこれだけでは終わらなかった。娘が私の顔を見ながらS君を指さして「あ~あ」と話しかけてきたのだ。それはまるで大人の女性が彼氏を自分の父親に紹介するような仕草である。このとき、後ろで先生が「S君よ、S君」と娘に言っていたが、まだ1歳児ということもあり「あ~あ」の単語だけで私に"彼氏"を紹介してくれたのだろう。娘から紹介されたS君も私に笑顔で「あ~あ」と語りかけてきた。

この二人は「あ~あ」だけで全ての会話をしているようである。愛さえあれば小難しい言葉なんていらないのだろう...か?

1歳児では同じ歳の子供と遊んでいてもお互いに「友達」という認識がないらしいが、2人の微笑ましい姿を見ていると、1歳児でも友達づきあい...いや、それ以上のつきあいが出来ることを実感させられる。同時に今から娘の将来が少し心配な親バカな父親であった。