舌を噛んだ!!

先日、娘が部屋の中で転び、その弾みで舌を噛んでしまった。当然ながら娘は大泣き、口からは血がダラダラと出てくる。すぐさま抱き上げてあやしたのだが泣き止まず、私の腕にも血が飛び散った。とっさに「このまま血がとまらなかったらどうしよう」「どうすれば血が止まるのか」...あやしながら考えていた。

昔から舌を噛むと血が止まらず死んでしまうとよく言われている。時代劇では舌を噛み切って自殺する人がよく出てくるし、また現実でも87年の大韓航空機爆破事件の犯人が逮捕されたとき、自殺防止として口にハンカチを押し込まれていたのをテレビで見たことがある。

私が必死にあやしている間、妻は実家に電話して対処法を聞き出していた。その答えは

「そのまま泣かせておきなさい」

その電話が終わると同時に、娘は泣き止みつつあったし、口から流れ出ていた血も止まっていた。時間にして5分程度だろうか。そして、娘の舌を見てみると、舌の表面がウインナーの切れ込みのようにバックリと割れているではないか。この日は日曜日ということもあって医者に診せることもできないし、血も止まり、本人も落ち着いてきたので救急というほどでもない。それどころか、自分がこんな怪我をしたら、舌の傷が痛くて食事ができないのではないかと思うのだが、娘はその怪我から1時間後には固いクッキーをぼりぼりと食べていた。

ところで人間は舌を噛み切ると死んでしまうのだろうか。今回の娘の怪我も気になり検索してみた。医師が開設しているサイトによると「死ぬことはまず難しい」そうだ。舌は筋肉であり、噛んで出血しても、収縮して、傷口の血管を塞いでしまうらしい。

娘の傷口も、しばらくすると血の塊がなくなり、ウインナーの切れ込みのような傷はあるがそこには血管のようなものは見えなかった。また、日に日にその傷も小さくなっていくではないか。子供の回復力はすごいと実感する。

※「こどもの救急」にも載っていないので、舌を噛んで血が出たぐらいでは救急ということもないのだろうが、大人の場合、簡単な手術をすることもあるようだ