生田神社前の東急ハンズを徘徊していたところ、ついついこんなステッカーを買ってしまった。
このステッカーを家に持ち帰ってから、ふと思ったのだが、神戸では方角の南のことを「海側」ではなく「浜側」と言うのが一般的ではなかったか?
確か、大丸神戸店の店内の案内標識は「山側」「浜側」で方角を示していたはず...と思い、今日、外出ついでに大丸へ寄ってみたところ、店内の地図や、各階のエスカレーターの降り口天井にある方角表示は「山側」「海側」となっていた。やっぱり私の記憶違いなのか...。浜というと、砂浜をイメージしてしまうが、砂浜がない神戸市中央区には今も「脇浜」や「小野浜」といった地名が残っている。それを考えると市街地でも「浜側」という言い方が残っていてもおかしくはない。
そんなことを考えながら、大丸から、JR元町駅を目指してとぼとぼ歩いていると、下記のような案内標識を発見した。大丸も自らの立地場所を「浜側」と言っているではないか。下のパチスロ店の案内も「浜側スグ」に改めるべきである。
とにかく「海側」でも「浜側」でも、神戸市街地では南を意味する。その逆である北は「山側」という。
中世の航海士は北極星を見て方角を見極めたが、港町神戸に住む者はGPSが発達した現代でもその感覚を持っている。
しかし、である。北極星は北半球にいる限り、北の空で輝いているが、神戸市民は阪神間から離れてしまうと極度の方向音痴に陥る。山は必ずしも北にあるとは限らない。山がない那覇に移住した私は未だに方向の感覚がつかめないことがある。引っ越しの時、南向きの部屋を希望したので、ベランダの正面方向は南であるとわかる程度で、下手に那覇市内をうろうろするとどっちが北なのかわからなくなるのである。
神戸に帰ってきてほっとするのは、市街地の背後に六甲山地がそびえ立っているからだろう。