「おっぱヨーグルト」の野望
 妻の実家で「おっぱヨーグルト」というものを頂いた。さすがは、おっぱ乳業である。その味は期待を裏切らなかった。牛乳と同様に濃厚であり、ヨーグルト独特の酸っぱさが少なく、クリームを食べているような甘さを感じさせる。沖縄の厳しい暑さを吹き飛ばすような爽快感をもたらせてくれる。それもそのはず。原料の中に黒糖が使われているではないか。
 しかしおっぱヨーグルトは値段が高い。「道の駅許田」で410円で売られていたそうだ。ただ、製造者も少し高いと思ったのか、パッケージがフルカラー印刷で、なおかつ沖縄での牛乳パックの標準容量946mlではなく、1000mlも入れてくれているところに、ちょっぴり、お茶目さを感じさせてくれる(ちなみにおっぱ牛乳は946ml/280円)。
 ところで、これらのパッケージをみると、ヨーグルトとカフェオレにはキャプションがついていた。それぞれ「牛乳を飲むと下痢をする人でも安心して飲んでいただけます(ヨーグルト)」「牛乳のすすまない方でも、生乳いっぱいのカフェオレをお楽しみいただけます(カフェオレ)」とある。雪印事件以来、全国的に乳製品の売り上げが落ち込んでいる時代にあって、牛乳が苦手な人にも乳製品を勧めようとする強気な姿勢は製造者がいかに牛乳づくりに自信を持っているかをうかがい知ることができる。
 だが、おっぱ乳業は単なる消費拡大だけを望んでいるわけではないようなのだ。ヨーグルトのパッケージを見ると、さらにこんな一文が書いてあった。

 「ヨーグルト発祥の地ブルガリヤ地方の人たちは、ヨーグルトを飲んで長生きすることで有名です。古代ペルシャの女性は美しさと健康を保つためヨーグルトを愛飲していたそうです。(原文のまま)」

 世界有数の長寿地域・沖縄にありながら、おっぱ乳業はヨーグルトによる、さらなる長寿を推進しているのである。長寿に適したといわれる沖縄の食生活に「おっぱヨーグルト」を取り入れることによって、人類は悲願の不老長寿を手に出来るかもしれない。将来、やんばる(沖縄本島北部)地域で世界最高齢者が現れたとき、その人はきっと「おっぱヨーグルト」を毎日愛飲しているに違いないだろう。

(菊地 馨)

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