気まぐれ歳時記2001年10月1日
 

一攫千金!? 変わり種宝くじ

 初めて秋のジャンボ宝くじ「オータムジャンボ宝くじ」が話題になっています。この宝くじの一等前後賞をあわせた賞金は2億円。この宝くじの登場で年4回も億万長者のチャンスが巡ってくることになります。
 しかし、これまで10月に大型賞金の宝くじがないのは意外なことでした。なぜなら日本における宝くじは1945年10月29日に初めて発売されたからです。オータムジャンボ宝くじが1枚300円なのに対し、第1回目の宝くじは1枚10円。1等の賞金も10万円でした。
 戦争が終わって約2か月後という社会情勢もさることながら、散髪料金が3円50銭、動物園の大人入園料が15銭の時代の「1枚10円の宝くじ」は、とても高価なものでしたが、今と違って、はずれ券4枚でタバコ10本がもらえたそうです。
 ところで、半世紀以上もある宝くじの歴史の中で、過去には今では考えられないような変わり種の宝くじが発売されていました。今回は、そのいくつかをご紹介しましょう。
野球くじ(1946年6月〜50年3月までの4回発売)
 プロ野球、都市対抗野球の特定試合の勝敗と両チームの得点合計によって、当せん番号を決め、売り上げの50%を当せん者に均等に配分しました。
競馬くじ(1946年10月の1回だけ発売)
 ギャンブルである競馬に宝くじが合体した究極のギャンブルと思いきや、普通の宝くじの当せん番号を馬に決めさせた、あまりにも単純なくじです。
 特定レースの出走馬に0〜9の番号をつけて競走させ、一着になった馬を下1ケタの番号とし、その他の番号を抽せん機で決め、当せん番号を決定しました。
相撲くじ(1946年11月の1回だけ発売)
 大相撲の本場所の好取組3つを選び、勝敗を予想。予想と勝敗が一致した人の中から、さらに抽選を行い1等と2等を決めます。

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