気まぐれ歳時記 | 2000年3月1日 |
「風見鶏」を語る | |
このサイトの常連さまならお気づきと思いますが、ホームページを開いて3年、ついに自分のドメインを取得しました。神戸っ子らしく「風見鶏ねっと(kazamidori.net)」です。 今月の気まぐれコラムは、この「風見鶏」にスポットを当てます。 神戸の市街地にある電話ボックスや、新幹線新神戸駅前の時計台など、神戸市内には風見鶏たちがあふれています。その元祖が異人館「風見鶏の館」にある風見鶏です。 「風見鶏の館」は1909年、ドイツ人の貿易商トーマス氏が自宅として建築したもので、トーマス夫妻と一人娘の3人が1914年まで住んでいました。設計もドイツ人によるもので、煉瓦造り、スレート葺きの三角屋根に風見鶏が回っている建物は当時の洋館としても斬新なデザインだったようです。トーマス氏が去った後は日本人実業家が別荘として利用、1970年代には国の重要文化財に指定されています。 この建物が全国的に脚光を浴びたのは1977年に放映されたNHKの朝ドラ、その名も「風見鶏」。残念ながら私は見たことはないのですが、このドラマが、異人館観光に火を付けたそうです。確かに私が小学生の頃の「風見鶏の館」周辺は車一台も通れない狭い道が入り組んだ住宅街だった記憶があります。 さて、ヨーロッパで「風見鶏」は風向きをみるだけでなく、魔除けも兼ねていたそうです。その一方で俗語として「時流に流される人」「優柔不断な人」という悪い意味もあります。 時流におもむくまま、自分の意見を変えるような人にはなりたくないですが、どんな物事にも目を光らせて、自分の視点で時代を読む…そんな風見鶏に…ではなくライターになりたいと思っていたりしています。 |