気まぐれコラム 震災のきずあとを訪ねて | 1998年7月1日 |
北淡町・野島断層保存館〜その5 | |
断層見学も最終コースになると、断層の断面を見せてくれる。もちろん、この断面は断層の地下を見せるために人為的に掘られた部分である。(下の2枚の写真を参照) よく見ると地震で持ち上げられた大地側の色を見ると、手前側とは全く違う色をしている。 もともと断層があったとはいえ、地震前までは同じ大地だったはずなのに黒く変化している。解説によると地面が、ずれたときの摩擦による変化で黒っぽくなったという。 |
ここでは単なる断面だけではなく、ガラス張りの床から断層の真下も観察できる。地下では液状化現象が起こった跡を見ることが出来た。 液状化現象とは、地震で大地が揺さぶられ、土中の水分と土が分離し、そのうち水分が地表へ出てくる現象である。そのため固かった地盤が泥状になり、その上の建物が傾くといった被害を出す。 人工島では浸水被害も出す。そのため主に埋め立て地で見られる現象と思われがちだが、自然地形でも地下では液状化現象は起こるのである。 |