ふるさと切手博物館
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公開日:2000年1月9日
第17回展示■すべて見せます?!本州四国連絡橋

神奈川県「源頼朝」

早春賦  平山郁夫氏といえば、切手の世界では昨年の「私の愛唱歌シリーズ・早春賦」(1999年3月16日発行)の原画を描き、ちょっとした物議をかもし出しました。
 早春賦の歌の舞台になったのは長野県南安曇郡穂高町です。穂高町は切手発行にあわせて、町民1000人で早春賦を合唱し、CDを製作する予定でした。
 地元の期待をよそに平山氏は「北アルプスと安曇野の風景を考えたが、切手が縦長で小さいため、広がりの構図が描けない」と判断、奈良の薬師寺を切手の原画として描きました。
 いざ、切手が発行されると、穂高町側は落胆、「イメージが違いすぎる」と郵政省に抗議を申し入れ、切手の再発行を求めました。
 平山氏は1967年の法隆寺金堂壁画(こちらも何度か切手になってます)再現模写に参加したあたりから、仏教美術に目覚め、その後はインドや中国に出かけ、本場の仏教芸術を身につけたそうです。
 平山郁夫美術館には切手の原画こそないものの、薬師寺をはじめ奈良の寺院仏閣を描いた絵が多く展示されていることから、薬師寺は「平山氏にとって書き慣れた題材ではなかったか」と思わずにはいられませんでした。
源頼朝  ちなみに「早春賦の里」からのリベンジは2000年3月に長野県版ふるさと切手「早春賦の里 安曇野」発行という形で果たされることとなりました。
 ところで、左の「源頼朝」切手は平山郁夫氏が原画を手がけた、今のところ唯一のふるさと切手です。この切手は発売日が変わっていて「平成11年9月2日」…つまり「いいくに(1192)つくろう鎌倉幕府」にかけています。

●下の切手のデータ
意匠=源頼朝
発売日=1999年9月2日 発売地域=関東
原画作者=平山郁夫(画家) 発行枚数=未発表
備考=別途、ペーン(10枚シート)が発行されています。


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