左の2枚の切手を見てください。上と下を見比べて、どこか違うところはありませんか。
そう、上の切手の右側に穴(「目打」といいます)がありません。しかも、上の切手の右側の余白と下の切手の目打の「山」の部分がほぼ同じ幅なので、ハサミやカッターで誤って切断したものではないことがわかります。
「もしかして、これは珍品では」と、いきり立つのは早合点というものです。
これは「ペーン」と言われる10枚綴りのシートから切り離した切手なのです。確かに普通のシート切手と比べると珍しいものですが、珍品というほど珍しいものではありません。
ところで、最近のペーンの発行傾向ですが、たとえば兵庫県版の切手のペーンが発売されたと仮定すると、近畿地方の各郵便局でも、このペーンは入手できますが、兵庫県下の郵便局に限って、これに表紙をつけて発売するパターンが増えています。
また、非公式にイベントやお祭りがあると、独自に表紙をつけて発売されることがあります。
コレクターの間では、費用がかさむペーンよりも、ペーンにつけられた表紙を収集する傾向が強まっています。
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