今だから神戸空港について考える。

神戸空港反対派の中で最も神戸空港の恩恵に預かっている私が神戸空港について、懸念していることをまとめてみたい。

航空券

まず、経営破綻したスカイマークの救済にANAホールディングスが加わったこと。ニュースでは羽田空港の発着枠の奪い合いばかりが取りざたされているが、神戸空港に目を向けると、スカイマークは7割の発着枠を占めていた。今回のスカイマーク救済策では、神戸空港の全路線をANA系列が独占することになるのだ。

つまり競争原理が働かず、神戸便の航空運賃が高くなる懸念がある。航空運賃が高くなると、近くに伊丹や関空もあるので、神戸空港を利用する人が減少し、ますます神戸便の減便につながりかねない。

意見が飛躍しすぎ...と思う人もいるかもしれないが、関西空港に格安航空会社(LCC)の路線が開設されてからというもの、すでに神戸空港の競合路線で旅客数が減っている。たとえば神戸那覇便は2014年度の旅客数が前年度と比べて13%も減っている。事実、私の周りの那覇に住む兵庫県出身者は神戸空港ではなく、関空便のLCCを使って帰省している人が多い。

飛行機から見た神戸空港

次にスカイマークは路線のリストラを計っている点。8月には米子空港、10月には仙台空港から事実上、撤退を決定したが、実はこれは遠い空港の話ではない。両空港には神戸便があるので、両空港からの撤退は神戸便の減少を意味している。結局、前述と同じ負のスパイラルに陥る可能性がある。

最後に、1998年に神戸市が予測した2015年度の旅客需要と、2014年度の実際の利用者数を掲載しておく。2015年度は米子、仙台便が減便されるので、2014年度よりも旅客数が減るのは確実である。

就航路線 2015年の
旅客需要予測※
(万人)
2014年度の
実際の旅客需要
(万人)
新千歳 94 38.7
羽田 133.4 89.3
但馬 2.4 就航実績なし
福岡 29.1 10年4月に撤退
長崎 15 32.1
熊本 15 12年9月に撤退
大分 15 就航実績なし
宮崎 15 就航実績なし
鹿児島 36.7 6.6
那覇 94 42.2
茨城 予測なし 14.8
仙台 予測なし 10.5
米子 予測なし 10.2
合 計 449.6 244.4

※需要予測は神戸市が1998年10月に作成した「公有水面埋立免許願書」添付資料を参考にした。

飛行機から見た神戸空港

個人的には那覇便の料金が現状維持であれば何も言わないが、開港前、いや着工前に神戸空港反対派が主張していたことが、スカイマークの経営破綻で現実味を帯びてきたと感じている。神戸空港は市営空港なので、神戸空港の失敗は神戸市民に何らかの形で襲いかかってくる可能性があるのだ。

参考

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