Googleアプリ日本語版がバージョンアップ

気まぐれで更新しているとはいえ、7月は新しい話題を更新できなかった。といっても私の体調が悪いわけでもなく、特に忙しかったわけでもない。ましてや怠けていたわけではない。7月は過去の記事に対して最新情報を追記したり、スタイルシートの微妙な不具合を修正したりと、トップページやRSSでは現れない箇所で地道にそしてせっせと更新していたのである。

さて、今月に入ってからGoogleアプリ日本語版(Google Apps for Your Domain)とGoogle Analyticsで機能強化が図られた。Analyticsの新機能は各レポートページがさらに細かく分類できる「セグメント機能」の拡張のため、あえて説明するほどのことではないことから、今回はGoogleアプリ日本語版の新機能について取り上げたい。

まず「ダッシュボード」(管理画面)が一新され、無料版のサービス名も「Google Apps Standard Edition」となった。新しい画面自体はこれまで英語版のダッシュボードとして提供されていたものだが、ようやく日本語でも利用できるようになった。当然、新機能はこれだけではない。

以前、当サイトで話題にした「スタートページ」の日本語版が正式に提供されるようになった。これは「iGoogle」の機能を独自ドメイン名(CNAMEで運用)で提供できるようにしたもので、管理者だけでなくGoogleアプリの独自ドメインのメールアドレスを持っていれば、自由に好みの情報をスタートページに取り込むことができる。管理者はあらかじめページの配色と基本的なコンテンツを配置しておくだけでこれらの機能をユーザーに提供でき、あとはメールアドレスを持っているユーザーがコンテンツを追加したり、削除したり、配置を変えたりできるので、管理者は特に面倒な設定をしなくても、独自ドメインで「My Yahoo!」のようなカスタマイズされたコンテンツを提供できる。個人でGoogleアプリを利用している人にはあまり恩恵はないかもしれないが、サークル活動などでGoogleアプリを利用している場合は、メンバーに対するサービスの一つとして大いに活用できるのではないだろうか。

次に「ドメインの設定」で連絡先のメールアドレスの変更や追加が可能になった。実はGoogleアプリを申し込むときに連絡先のメールアドレスを入力させられていたのだが、これまで、連絡先のメールアドレスに関して変更どころか確認すらできなかった。このメールアドレスはGoogleアプリのパスワードを忘れた場合や、不具合の報告の問い合わせで必要で、申込時に指定した連絡先メールアドレスがわからなくなった場合や、なくなった場合はいったん英語版の画面にして確認、変更する必要があった。しかも今回の機能強化では予備のメールアドレスも指定できるようになっている。この設定は「ドメインの設定」→「アカウント情報」で行える。また同じ画面では、これもこれまで不可能だった「閉鎖(解約)」や有料版「Google Apps Premier Edition」へのアップグレードができるようになった。ちなみにGoogle Apps Premier Editionはメールボックス容量が10GBに増量されるほか電話サポート等があり、1アカウント(アカウント=メールボックスの数)あたり50ドルであり、現在のところ英語版だけの提供となる。

Googleアプリ削除画面

なお、解約ができるようになったことから、早速、昨年、実験で作成したGoogleアプリを解約することにした。画像は解約手続きの確認画面である(画像をクリックすると実物大の画面が開きます)。この後「Google Apps は完全に削除されます。Google Apps for (独自ドメイン名) を削除する用意ができました。この処理は取り消すことができないのでご注意ください。アカウントとそのすべてのデータは 5 日以内に削除されます。」と書かれた画面に切り替わり手続きは終了する。