My Favorite Stamps Gallery	1999年9月1日更新
第1次国宝シリーズ「興福寺阿修羅」	新潟県 夢狩人様
小学生の時、発行日が待ち遠しかった。そして、郵便局で買った切手が「国宝シリーズ第2集」の三種セット。特に「阿修羅」は切手の図柄から、なんだか興味を持った。 　中学校の修学旅行で、奈良、興福寺の宝物館で、はじめて本物を見た。思っていたより、小さいのにビックリ。 　つい先日、ひさしぶりに奈良興福寺にいって、またまたご対面。人間、ある程度歳を取ると、その渋みがわかるようになる。おもわず、その美しさに、しばらく立ちすくんだ。 「これが阿修羅だね」 　隣にいた連れの女性に。彼女は阿修羅とは初対面。あまり感動はないもよう。これが年の差かなあ？ 　もうすこし阿修羅を見る私。 　が、しばらくして、後ろから彼女の大きな声が。 「あ、これ！　60円切手だよ～」 　館内の人が振り返る。 　展示してある大きな「梵鐘」を発見しての彼女の叫び。そりゃ、確かにそうだけど、おいおい、叫ぶなよ。（＾＾；） 「毎日、この切手を貼ってたんだよ」 　そういえば、中宮寺でも「50円切手」と騒いでいたな。そうか、彼女は潜在的「切手ファン」なんだ。 　旅行後、日本切手アルバムで「国宝シリーズ」を見せてあげたのは言うまでもない。 　今では、立派な「使用済み切手蒐集家」になっているとの噂である。

●この切手のデータ
意匠＝興福寺阿修羅
発売日＝1968年2月1日
原画作者＝増井国男	発行枚数＝2,200万枚
備考＝第1次国宝シリーズ第2集(3種)のうちの1種